形から訳そう その2

中学の教科書の英語は単語力からの類推で訳せるのですが、
つまづき始めるのは準動詞(不定詞・動名詞・分詞)が登場する頃からです。
「述語動詞は最後に訳す」
という原則が身についていないと、準動詞と述語動詞が混乱していきます。
I went to Canada to study English.
「私はカナダに英語を勉強するために行った」が、
「私はカナダに行って英語を勉強した」になったりした場合には、
述語動詞と準動詞の区別ができていないので、
その点を繰り返し確認していきます。
また、
I believed the false report. と
I believed the report false. との違いが判らない場合は、
文型がしっかり入っていない点でつまづいています。
また、冠詞「the」に対しても理解が十分でないことがわかります。
上の文は「私はその偽りの報告を信じた。」(報告がウソ)
下の文は「私はその報告が偽りだと信じた。」(報告がウソかどうかはわからない)
使われている単語は同じですが、上の文は第3文型、下の文は第4文型です。
品詞の性質、文型の訳し方が身についていないと、文の意味そのものを
誤って捉えてしまいます。
「文法はいいから、とにかく大量の英語に触れる」
「子供が覚えるように自然に英語が身につく」
というのは、観光旅行で1時間ほど自由行動をする、
街中で道や時間を訊く、といったレベルの英語を目的とする場合です。
対立する議題で自分の意見を正確に伝える、
家や電気、水道の契約をする、ローン契約を結ぶなど、
会話がちょっと複雑になったとたんに右も左もわからなくなってしまったり、
不利益を被ったりしなくていいように、文法をしっかり理解しましょう。
キャッチボールのような会話は、文法を理解した上であれば
アウトプットの練習をするだけで、速やかに身につけることができるからです。

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