成功する留学

プラスであれマイナスであれ、
全く成果のない留学はないと思いますが、
英語の力を伸ばすという面では、
文法基礎のない留学は、
成果が乏しくなります。
留学で一番よく聞いた言葉が
「you know…」「Never mind.」だけで、
留学最後まで、「君はいいよ。」と
特別課題で授業を免除されたという
生徒もいます。
逆に、現地の高校で授業を受けて、
ほぼオールA+の成績を取って帰国、
帰国後も英語ディベート大会や
英語での研究活動に参加する生徒もいます。
後者の生徒に文法の学習は必要だった?
と聞いたところ、「必要だった。」と
即答でした。
詳しく話を聞くと、
一対一で相手がこちらの話を
じっくり聞いてくれるときは、
文法がめちゃくちゃでも、
相手が察してくれてコミュニケーションは
とれるそうです。
ですが、ここにもう一人ネイティブが入ったり、
グループで談笑する段階になると、
わざわざじっくりとめちゃくちゃな文法の発言を
聞いて察してくれるはずもなく、
全く会話に参加できなくなったそうです。
この会話の中に入って、自分の意見を述べるために、
ただ単語を並べるのではなく、
きちんと文型に従って、接続詞や時制の変化にも
留意して会話をすすめたそうです。
留学後半では、仮定法などで
自分の意見や推察も述べることができるようになり、
現地での科学コンクールや
発表会でも成果をあげることができたと
説明してくれました
この、一対一なら通じる、という感覚は
私がホストファミリーをしていた時にも
感じたことです。
私たち自身も日本語を一語一語
聞いているわけではなく、
共通の文法に従って、次に続く発言を
推測しながら会話を続けています
そのなかで、文法がめちゃくちゃな発言は、
次に続くことばが推測できずに、
かなり集中して、相手の状況を察して
コミュニケーションをとることになります。
一対一であれば対応できるのですが、
他に対応することがあったり、
自分自身も会話をしようとすると、
十分にフォローすることは難しくなります。
なので、成功する留学を目指す条件としては、
文法知識が必須だと思ってください。
留学の目的が、異文化体験や
語学学習のモチベーション向上だったり、
旅行や接客など、決まった会話で
間に合う場合は、文法知識が十分なくても
ある一定のコミュニケーションは可能です。
ですが、英語力の向上という成果を
留学成功の条件に入れるのであれば、
文法学習は避けては通れません。

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